第二期「オーガニックコスメ・アドバイザー養成講座(短期集中講座)」を開催しました。

「オーガニックコスメ・アドバイザー養成講座」短期集中講座概要


養成講座の目的

「日本オーガニックコスメ協会」は、安心安全、かつ植物の美容効果を活用したオーガニックコスメを広げることを主な活動としています。これまで単行本「オーガニックコスメ」シリーズ(2001年 
第一回発行)を発行し、オーガニックコスメ教室を開催してきました。そうした活動を通じて、消費者に安全な化粧品を知らせるとともに、各自然化粧品メーカーが安全性の高い製品を作るようにと働きかけてきました。

近年、「オーガニックコスメ」という言葉が消費者や販売者の間に広く浸透しましたが、安全性の高い製品を撰ぶには、化粧品の全成分を読み取る力が必要です。たとえばナチュラルやオーガニックを謳っている化粧品の中にも、不安のある合成成分が使われているものも数多くあります。しかし化粧品の成分は、一見、とても難解なために、専門家でない限りわかりにくいという現状があります。

食べ物と同様に、安全性の高い化粧品を選ぶ目を養うことは、美しい肌と健康を守るための基本です。

「日本オーガニックコスメ協会」では、オーガニックコスメの知識と、安全な化粧品を選ぶことができる力を養い、また植物療法を活用したオーガニックコスメの使い方を伝えることを目的として、2010年10月より「オーガニックコスメ・アドバイザー養成講座」を開講しました。

「オーガニックコスメ・アドバイザー養成講座」短期集中講座内容

  • 化粧品を選ぶとき全成分の安全性、合成成分と天然成分などについて見分ける目を養う。
  • オーガニックコスメで活用されている、世界各地の植物療法についての知識を得る。
  • 現代のオーガニックコスメの状況についての知識(メーカー、オーガニック認定など)を得る。
  • 目的に応じてオーガニックコスメの基本的な使い方を習得する。

「オーガニックコスメ・アドバイザー養成講座」短期集中講座は、
次のような目的を持った方におすすめします

  • 自分自身や家族の肌の健康を守るために、ラベルを見て化粧品を選ぶ力を養いたい。
  • 自営のエステサロンで使うケア用品について、本物のオーガニックコスメで揃えたい。
  • お店のバイヤーとして、信頼のあるオーガニックコスメを選ぶ力を身につけたい。
  • 化粧品についての記事やパンフレットを書くために、成分についての知識を得たい。
  • お客様に安全性の高い化粧品についてアドバイスをしたい
  • 現在、流通しているオーガニックコスメメーカーについて知識を得たい。

講座期間

3ヶ月間(6月、7月、8月予定)
月1回の出席で一日4回分の講座を受講することができます。

  • 1ヶ月目(10:30~18:00)

    第1回講座
  • 2ヶ月目(10:30~18:00)
  • 第2回講座

  • 3ヶ月目(10:30~18:00)

    第3回講座

※各80分の講座となります。
※全講座終了後に試験とレポート提出。
合格者にはオーガニックコスメ・アドバイザー資格を授与します。

短期集中講座の受付は終了いたしました。
ありがとうございました。

第一期オーガニックコスメアドバイザー養成講座開催しました。

第一期オーガニックコスメ・アドバイザー養成講座終了報告

2010年10月よりスタートした日本オーガニックコスメ・アドバイザー養成講座は、
2011年4月を持って、第一期が終了いたしました。
アドバイザー養成講座では、15名の方々が、修了及び認定を受けた第一期生になりました。

2010年 第一期オーガニックコスメアドバイザー養成講座内容

第1回  現代のコスメ事情と基本的な知識 Ⅰ
第2回  現代のコスメ事情と基本的な知識 Ⅱ
第3回  ラベル(成分)の読み方(1)
第4回  オーガニックコスメに使われる植物の効用
第5回  オーガニックコスメに使われる植物の効用
第6回  ラベル(成分)の読み方 (2)
第7回  オーガニック・ヘアケア
第8回  オーガニックコスメの作り方
第9回  オーガニック・メイク
第10回 ラベル(成分)の読み方(3)
第11回 肌別・悩み別コスメの選び方やケア方法
第12回 オーガニックコスメの未来

「BioFach Japan オーガニックEXPO2009」で講演をしました。

「BioFach
Japan オーガニックEXPO2009」にて、
「日本オーガニックコスメ協会」が講演をしました。

台風にも関わらず賑わいました。

2009年10月7日、8日、9日の三日間、ビックサイトにて、「BioFach Japan オーガニックEXPO2009」が開催され、「日本オーガニックコスメ協会」も参加しました。この催しは、もともとドイツのオーガニック見本市「BioFach」から始まった日本版で、海外や日本のオーガニックフードやオーガニックコスメ他のオーガニック製品が勢揃いします。今回は、世界22ヶ国 (日本を含む) から出展社数229社が参加し、オーガニックコスメやオーガニックワインのブースが多く出ました。

「2009年のオーガニックEXPO」。今年の特徴は、オーガニックコスメとオーガニックワインの出店が目立ちました。(写真左)
「アイシス」は、「オーガニックコスメ」のブースを作りました。(写真右)

2日目の8日は台風というアクシデントにも見舞われたにも関わらず、今回の来場者は、3日間で合計 13,688名という盛況ぶりで、時代的にもオーガニックに関心を抱く人たちが増えていることを実感しました。

バーグ文子さんもゲスト出演

「BioFach Japan オーガニックEXPO2009」と並行して、三日間にわたって、オーガニック情報に関した各セミナーも開かれましたが、それぞれ大変好評で立ち見席も出るほどの賑わいとなりました。

オーガニックフードやオーガニック認証など、各セミナーは、立ち見が出るほど参加者が多かった。

9日には、15時30分から「日本オーガニックコスメ協会」の水上洋子が講演をしました。テーマは「オーガニックコスメの歴史と今後の課題」でした。

「日本オーガニックコスメ協会」も講演をしました。タイトルは、「オーガニックコスメの歴史と今後の課題」。

会場には多くの方がいらして満席となりました。講演の内容は、「2001年にオーガニックコスメという言葉が日本で作られたこと」や「オーガニックコスメのレシピは、世界各地の伝統的美容法が基本になっていること」に及びました。またこの講演では、「日本オーガニックコスメ協会」の顧問アドバイザーを務めるバーグ文子さん(ロンドン・スクール・オブ・アロマテラピー(LSA) 日本校校長にもゲスト出演していただき、古代エジプトの化粧品について、15分ほどお話していただきました。バーグさんは、エジプトで人気があった香油「キフィ」を作ってきましたので、会場を訪れた方々にこの香油を回して、オーガニックで優雅な古代の香りを楽しんでいただきました。

「エジプトのオーガニックコスメ」について語るアロマセラピスト、バーグ文子さん

国際NGO『IFOAM』を取材しました。

アイシスガイアネットは、有機の世界基準をリードしてきた
国際NGO『IFOAM』を取材しました。

7月9日、アイシス編集部はドイツを訪れ、ボン市にある『IFOAM(アイフォーム)』本部をインタビューしました。『IFOAM』は、ヨーロッパで、もっとも早くから有機運動をリードしてきた国際NGOです。

世界各国のメンバーと協力して有機運動を推進する

ボン市は、世界でもっとも有名といっていい音楽家ベートベンが生まれた町で、あちこちに彼にちなんだ建物があります。ボン大学もあるので学生の姿も多く、街にはのんびりとした空気が流れていました。

『IFOAM』本部があるボン市。ベートベンが生まれた町です。市庁舎前に銅像がありました。

『IFOAM』本部は、ボン郊外の緑に囲まれた、モダンな建物の中にありました。

今回、日本から来たアイシスガイアネットの取材のために『IFOAM』側で応対してくれたのは、シニアマネジャー(総務人事部長)トーマス・チャプカさん、メンバーズコーディネーターのサラ・バンダさんと、そして会長のキャサリンさんでした。(アイシス編集部が、ここを訪れるきっかけを作ってくれたのは、日本における『IFOAM』の「世界理事」を勤めている郡山昌也さんです。ありがとうございました)。

ドイツ出身のトーマスさん(写真左端)。13年間、アイフォームで活動してきました。

『IFOAM』の活動は、1972年、フランスからスタートしました。

『IFOAM』が、30年以上の歴史を通じて作ってきたオーガニック基準は、いろいろな各団体の基準作りのベースになっています。今では誰もが知るようになった環境マネジメントシステムの『ISO』も、『IFOAM』の協力のもとに基準を設けています。また有機の世界基準を目指した「CODEX委員会」の有機食品ガイドラインを作るときにも、『IFOAM』の基準がベースになっています。また『IFOAM』は、国連と一緒に、オーガニックをテーマにした会議やセミナーもオーガナイズしています。

しかし13年間、『IFOAM』で活動してきたトーマスさんによると、

「今でこそ、国連ともいい協力関係を築いていますが、以前の『IFOAM』は、まだそんな大きな信頼を得ていませんでした。環境破壊や食品の安全性などが、世界的な課題になってくるとともに、『IFOAM』の価値が認められ、評価されるようになったのです」。

IFOAM本部のスタッフとアイシス取材班。なごやかに、ときには熱く語りました。(写真左端から)トーマスさん、キャサリンさん、サラさん、アイシス取材班。

『IFOAM』の会員として所属する団体は、現在、750団体。オーストラリア、イタリア、ウガンダ、インド、日本など、116ヶ国に広がっており、世界各地に『IFOAM』の支部があります。

トーマスさんは、『IFOAM』の活動の方向性について、次のように語りました。

「有機農業は人、動物、土壌の健康を守ります。環境保護やエコロジーという世界的なテーマから見ても、有機農業の推進は欠かせません。また最近は、大きな資本があるところが有機という分野にビジネスを展開するようになっていますが、アジアやアフリカの小規模農家が守られていくような公平さが必要だと考えています」。

ボン市の本部に常駐しているのは、15人のスタッフ。ヨーロッパやアメリカだけではなく、中国、イタリア、アフリカから来たスタッフもおり、まさに国際NGOとしてのインターナショナルで民主的な空気が感じられました。

オーガニックコスメの世界基準を提案したい

会長のキャサリンさんには、『IFOAM』とオーガニック化粧品の認定基準について質問をしました。

「最近、『IFOAM』に、オーガニックコスメの世界基準を作って欲しいという依頼があちこちから来ていることはたしかです。しかし現在、『IFOAM』には、化粧品成分に詳しいスタッフがいないため、すぐに世界基準を作るのは難しいと思います」。

アイシス取材班の通訳を務めてくれたのは、ドイツ在住のベアーテ・安藤さん(写真右)。ドイツのオーガニックコスメの仕事もしています。

ヨーロッパでは、民間団体によるオーガニックコスメの認定がすでに始まっていますが、その基準には、かなりの化学成分も認められています。

そのことをキャサリンさんに伝えたところ、『IFOAM』には、加工食品の基準があるので、これを参考にオーガニックコスメの世界基準を作るのがいいかもしれませんね」という答えが返ってきました。「化粧品は、食べ物と同じぐらいの安全性が求められるべきだと思いますから」。そのキャサリンさんの言葉には、深い共鳴を覚えました。

会長のキャサリンさん。第一印象は、アメリカから来た『鉄の女』。じつはとても優しい方でした。

じつは2011年には、韓国で『IFOAM』の世界大会があり、そこではオーガニックコスメの認定について議題が出される予定があるとのこと。

「韓国と日本は近いことですし、ぜひアイシスガイアネットも『IFOAM』のメンバーとして参加して、オーガニックコスメの世界基準を提案してください」という要請がトーマスさんから出ました。

アイシスガイアネットとしても、これまで単行本『オーガニックコスメ』を出版してきた活動をもとに、日本からオーガニックコスメの世界基準について提案していきたいという意向を持っていたので、トーマスさんの言葉におおいに励まされた思いでした。

今年、アイシスガイアネットは、消費者がわかりやすい化粧品成分辞典の製作をスタートさせました。できれば2011年『IFOAM』の世界大会までにこの辞書を完成させたいと考えています。

インタビューが終わり、ほっとして全員にっこり。