Q&A

Q.オーガニックコスメの中でも様々な基準があるのでしょうか?
A.現在、オーガニックコスメについては、世界統一基準はなく、それぞれの国の民間認証団体もしくは公的機関が独自の基準を設けて認証活動をしています。
つまりオーガニックコスメには、様々な基準があります。
ヨーロッパで、オーガニックコスメ専門の認証団体としては、「コスモス」が有名ですが、これもひとつの民間団体です。
Q.日本オーガニックコスメ協会は、JOCA基準を設けていますが、なぜこの内容なのでしょうか?
A.オーガニックコスメ専門の認証団体「コスモス」は、2010年に設立されましたが、その認証基準では、いくつかの石油由来合成成分も使用可になっています。
とくにその中に「旧表示指定成分」である「安息香酸Na」や「ソルビン酸K」などの合成成分も入っていることは、気になるところです。「旧表示指定成分」は、日本政府がアレルギー性を確認している合成成分です。
しかしヨーロッパを根拠地に設立した「コスモス」は、世界に与える影響力が高いため、その認証基準は、今、アジアやオーストラリアに広がっています。

そのため「日本オーガニックコスメ協会」は、消費者の安心安全を守るためにより厳しい認証基準が必要と考えました。2015年、「日本オーガニックコスメ協会」は、日本から世界に向けて独自のJOCA基準とマークを発信していくことを決めました。JOCA基準は、石油系合成成分の使用を一切「使用不可」とし、天然成分のみで作ることを基本的な認証基準としています。

Q.「プロパンジオール」の入った製品は、なぜJOCA基準をクリアできないのですか?

A.「プロパンジオール」は、合成防腐剤です。

「プロパンジオール」はもともと石油から作られた合成成分ですが、最近になって植物からも作られるようになりました。

「植物からも作られる」というと、それは天然成分ではと思ってしまう方が多いのですが、植物からも自然界にない合成成分を作ることは可能です。
その方法は、日常生活にはないような高温高圧によって、植物の成分の分子構造をバラバラにし、その後に新たに合成します。

つまり石油からも植物からも、自然界にない合成成分を作ることができます。
出来上がった合成成分の性質は、石油であれ植物であれ、変わりません。

自然界にない合成成分は、生体にとってほとんどの場合、問題を引き起こす可能性があります。